大学で何を学びたいか迷っている、又は「文学」を学びたい受験生へ

以前、おっさんから大学生へのメッセージを書きましたが、受験生の方々にも、少し役に立てる記事を書いてみようと思い、書き始めました。腐っても鯛、腐っても早稲田卒ということで。

私は大学で4年間、あと大学院で半年(実際はもっと行っていなかったですが)日本文学(国文学)を研究しました。

私は「近代文学」といって芥川龍之介や夏目漱石なんかの時代を研究していました。他にも、もっと古い時代の古典を勉強している人もいましたし、村上春樹などの「現代」の文学を学んでいる人もいました。

今、大学の学部選びに悩まれている方本当は文学を勉強したいけど「文学なんて勉強して就職どうするの?」と言われている方の参考になれば幸いです。

私が文学を勉強したいと思ったきっかけ

高校時代の最初、私はプロのミュージシャンになるために音楽の専門学校に行くつもりでした。

しかし、(知人も見てくれているのでこっぱずかしいのですが)当時お付き合いをしていた彼女に「何で大学に行かないの?」と言われ、今考えても意味のわからない喧嘩をしました。

結果としてはありがたいんですが、当時は大きなお世話だと感じていました。彼女は早稲田大学を志望していたんです。

話を聞いているうちに徐々に「大学も楽しそうではあるな」と思えるようになりました。音楽もできないこともないしなと。そしていつしか、彼女と同じ早稲田大学を志望している自分がいました。大学に入っても付き合っていたかったから、というのが本音だったのでしょうか。(高校卒業する頃にはとっくにお別れしていましたが)

なので、最初は「早稲田大学に入る」ということだったんです。

さて、じゃあ学部を選ばなきゃいけないなと。ちっとも学びたいと思えるものがなかったんです。なんせ音楽がしたかったので。

これは以前の記事でも少し触れたこともあるのですが、少し遠回りな説明になります。

中学3年の時に、私はオーストラリアにホームステイに行きました。その時の外国の人との交流がきっかけとなり、漠然と「日本語教師」という職業を意識し始めたのです。ただ、当時私は「音楽で食っていくんだ」という固い意志もあったので、滑り止めじゃないですけど「ダメだった時に」くらいに甘く考えて いました。要はたいしてなりたくはなかったんですね。

となると、とりあえず英語を話せなくちゃと思い外国語学部なんかを見ていました。すると、私の好きなイタリア語の専攻がある大学もある。早稲田には外国語学部がない。うーんじゃあ、近そうなので文学部で英文を学ぶ?そこで、色んな先生に話を聞いてみたんです。

すると、英文学科はあくまで英語の文学を研究するところだ、ということがわかりました。なんかちょっと違うなぁ、と。

予備校の先生に相談をしたりしているうちに何故か日本文学(国文学)を勉強しよう!と思ったのです。

ちょうどその頃、志賀直哉の小説をたまたま読んでみたんです。「よくわかんないけど、深いなぁ」なんてバカみたいに思っていたこともあり、学びたいことが(後から)決まりました。ちなみに大学に入ってから志賀直哉は特に好きではなくなりました。笑

その後、現役時代には滑り止めも含め全部落ちました

浪人時代に岩手県花巻、宮沢賢治の地へ ワタシタビタビ、旅します①の記事でも書きましたが、あの林修先生と出会うのです。そこで初めて文学の本当の面白さや楽しみ方、読み方なんかを少しだけですが教えてもらいました。

でも、正直に言いますと英語は得意だったのですが、国語は苦手でした。それでも、大学院にまで一応ですが行けました。

さて、これを読んでくれている方が知りたいのはこんな話ではありませんよね。実際、文学を学ぶって何をするの?とか、就職は?とかですよね。順を追って説明しますね。

文学を研究するとは

これは、ただ単に「本を読む」とは一線を画します。本が好きなので大学で文学を学びたい、という人も多いです。それはいいことです。しかしながら、本を読んで「あー、いい本だったな」では研究ではありません。

卑近な例を一つ。コップに半分の水が入っています。これをあなたは「まだ半分ある」と見ますか?「もう半分しかない」と見ますか?

(大学の友人も読んでくれている可能性があるので、できの悪いあいつが何言ってんだと笑われそうですが)私は、文学の研究はこういうことだと思うんです。コップの中の水の量の捉え方って人それぞれですよね。抽象的すぎるので、実際の文学で置き換えます。

1冊の本があります。10人がその本を読みました。でも、「捉え方」が10人とも違うんです。簡単な例で言うと「これはハッピーエンドだ」という人もいれば「バッドエンドだ」という人もいる。

そのどちらも間違っていないんです。それぞれが文中の言葉を引用してみたり、作者の当時の状況を調べてみたりして、自分の主張を立証(と言っても、往々にして答えのあるものではありません)これが文学研究です。

つまり、文学研究も「自己表現」の一つとも言えると思うのです。この考え方自体も、他の研究者からしたら「それは違う!」とお叱りを受けるのかもしれませんが、私はそう思っています。

具体的にはこんなことを授業でします。

単純に先生が一方的に話す授業が1?2年生の頃は多いです。そこで自分が研究したいなと思える作家と出会えると楽しくなります。この作品はこうでああで、とか。この作家とこの作家は交流があって、とか。あとは一般教養科目は全部の学部にありますよね。

3年くらいになると、徐々に比重が変わっていきます。一つの作品を読んで、チームもしくは個人でその作品についての「発表」をします。

「発表」というのは「私はこの作品をこう読みました。理由はこうだからです」と発表するのです。それで、同じ作品を他の人も読んでいるので「私はこう思います」と討論していくのです。

就職は?

えーっと、私は道を外れた人間ですので他の友人たちの状況を最初に。

文学を研究していたとはいえ、文学関係の就職先に行った人は知っている限りごく僅かでした。

その他、国語の先生やメーカー、中小企業、IT関係、公務員などまーーーーーーーったく文学と関係のない仕事をしている人がほとんどです。大学院に残り今も研究をしていて、教授を目指している人なんかもいますね。

あなたがどんな職業に就きたいか次第ですが、何にでもなれると私は思います。ただ何れにしても、大学の4年間で何をするか、がとっても大きいです。大学生へのメッセージの記事も参考に見てみてください。

私はといえば、大学院に行ったもののつまらなくてすぐにやめました。自分の好きな研究が全然できなかったからです。これはまた別の機会に。

そのあとは、フリーターです。そのあと、派遣社員で事務の仕事をしたり、ブラック企業で働いたりです。それは私が大学の4年間を(後悔こそしていませんが)無駄にしてしまった部分でもあります。

こうなって欲しくはないのですが、私は大学で文学を研究したことを誇りに思っていますし、後悔はしていません。なぜなら、色々な作品、色々な作家、色々な仲間から色々な価値観、考え方、刺激をもらったからです。人生においての「心の豊かさ」を私は学びました。

なかなか一回では書ききれませんが簡単にはこんな感じです。

最後に

ここまでの話を簡潔にまとめてみました。

  • 大学選びや学部選びのきっかけは人それぞれ。大学に行きたいでも、これを学びたい、どちらでも私はいいと思う。
  • 国語が苦手でも文学を勉強することは(一応)出来る。(苦労はする)
  • 文学研究は自己表現の一つとも言える。
  • 文学部でも何にでもなれる。自分次第。

ものすごい量を書いたと思ったら、結局言いたいことはこの4つだけでした。笑

最後に、文学を勉強してみたいという方にオススメの本を1冊だけ。

私が大学院受験の勉強で使っていた本です。文学史の勉強にも役立つと思いますので是非。と言っても、内容は難しいので本業である勉強が疎かになるようでしたら大学生になってからでもいいです。大きな図書館や古本屋さんで探してみてください。

※写真を載せたかったのですが、古い本すぎて出てきませんでした。下のものではなく「筑摩書房 現代日本文学史 現代日本文学全集」です。

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